ブログ「®奮闘記」

Amazonブランド登録と商標登録との関係

2019年4月15日

商標権取得が必須な、Amazonブランド登録という制度があることをご存じでしょうか。
「電子商取引で販売している商品のブランド名をそのまま真似されている。」
「半額以下の価格で模造品を販売されて売り上げが落ちこんだ。」などの話をよく聞きます。
Amazon、楽天などの電子商取引では、製品の模倣などが多く、知的財産戦略が力を発揮する分野です。
本日は、Amazonブランド登録によるメリットや、登録に必要な条件などについてご説明させていただきます。

1.出品者がAmazonブランド登録するメリット

まず、Amazonブランド登録するメリットですが、主に以下になります。

  • a. 相乗り販売者に商品カタログを勝手に編集されなくなる。
  • b. JANコードがなくても出品可能になる。
  • c. 出品中商品をリスト化でき、一覧表になるため、ニセモノ出品者を発見しやすい。
  • d. SEOにも好影響といわれる
  • e.ニセモノ出品者・相乗り販売者を排除しやすくなる。

電子商取引の分野では、模造品が出回るという実態があります。
ニセモノ出品者を排除することで、ニセモノ出費者との競争を免れることができるとともに、自らの製品のブランド価値を守ることができます。
そのため、「ニセモノ出品者・相乗り販売者を排除しやすくなる」というメリットは大きいと言えます。

2. Amazonブランド登録に必要な事項(抜粋)

Amazonブランド登録に必要な事項につきましては、以下になります。

  • a. ブランド名が商品または商品パッケージに印刷されていること(恒久的なもの。シールは不可)
  • b. 商標権取得(登録)が必須(商標登録番号を入力する必要がある) ※ 2017年5月から
  • c. 商標権は、アメリカ・カナダ・メキシコ・インド・日本・フランス・ドイツ・イタリア・スペイン・イギリス・EUの各特許(商標)庁発行のものであること(中国はNG)

なお、上記b.にあるように、Amazonブランド登録には、商標権の申請ではなく、取得(登録)が条件になる点に注意が必要です。

「申請したらそれでOKなんじゃないんですか?」
「申請と登録の違いが分かりません・・」という方も多く入らっしゃると思いますので、申請と、登録との違いについてご説明させて頂きます。

3. 商標登録申請中と、商標登録済み(商標権取得)との違いについて

商標権が登録になるまでの、全体の流れとしましては、まず、特許庁に商標登録申請をします。
商標登録申請をすれば、すべて商標権(権利)として守られるのかいえばそうではありません。
商標登録申請後に、特許庁の審査に合格してはじめて商標権として認められます。
特許庁による審査は申請をすればすぐに開始するものでありません。こちらの審査が開始するのは、商標登録申請をして、概ね6か月後になります。
「こんなに時間がかかるものなのですか?」
と感じられるかもしれません。なお、お急ぎの方のために、商標登録申請をして2カ月から3カ月程度で審査に着手してもらえる早期審査請求という制度があります。
早期審査請求を活用することで通常の半分程度のスピードで商標登録済にすることも可能です。

4.Amazonブランド登録をした方がいいケース

Amazonブランド登録をした方がいい方ですが、例えば、「海外からOEMで仕入れて自社ブランドで展開している、またはする予定の人。」などが該当します。
電子商取引では、例えば、中国のノーブランド商品を独自ブランドとして販売する方法などがあります。独自ブランドとして販売する場合、商品に人気が出てくると、
その知名度にただ乗りしたい方にブランド名を無断で使用されるリスクが高まります。海外から仕入れているため、同じ商品を販売することも容易であるため、ブランド名ごと全く同じ商品を販売することのハードルが低く、模倣されやすいという実態があります。
上述したようにAmazonブランド登録をすることで、「ニセモノ出品者・相乗り販売者を排除しやすくなる」という効果があります。
商品が模倣されるリスクが高い方ほど、Amazonブランド登録をしておいた方が良いと言えます。

5.その他留意点

最後に、Amazonブランド登録のその他の留意点としては、以下になります。

  • a. Amazonでは同一商品は、一つのカタログ(商品ページ)で販売することが大前提となります。

つまり、同一商品を5つの業者が売ろうとした場合、初めに売り始めた1つの業者のカタログに「相乗り」という形で参入する必要があります。「相乗り」の最大のデメリットは価格競争が激しくなることです。「相乗り」することで、カタログを編集して、規格の記載や販売方法(例えばセット販売にするなど)を変更することができてしまいます。

  • b. 自社ブランドであるにもかかわらず、「相乗り」してきて、似た模倣品を販売する業者が多くいて、その業者(自体)が(返品請求を受けるなど)評判を落とすことで商品自体の評判が下がることもあります。
  • c. ブランド登録は、商標権取得のみならず、そもそも類似品がないか、商品出品者ページの情報に整合性が取れるかなど、厳しめにチェックされます。登録後、万一類似品が見つかった場合などは、警告がくる可能性もあります。

6.まとめ

今回は、ニセモノ出品者の排除に有効なAmazonブランド登録について解説させて頂きました。
「オリジナル商品を販売している方」「OEMで仕入れた商品を自社ブランドで販売している方」の強い味方になってくれるはずです。